中教審中間まとめ案について
今日の朝日新聞にこんな記事が載っていました。「先生、部活のやりすぎはダメ」というタイトルにどうしても違和感を感じます。中には好きで部活を指導している先生もいますが、多くの先生は部活はやらないで済むならやりたくないはずです。
17時をまわっても、一切残業代が出ないし、土曜、日曜など4時間以上やってようやく3000円が支払われます。これじゃ、生徒のバイト代以下です。県の最低賃金以下でもあります。
部活は職務ではないのに、やらされるというのが現場の実感です。また、生徒のためと美化されて本当に仕方なく請け負っています。
それなのにこのタイトルだと、「先生が部活やりすぎなのでやめてください」と読めてしまいます。
中央教育審議会 初等中等教育分科会 教職員給与の在り方に関するワーキンググループ(第10、11回)議事録・配付資料 [資料4−2]−文部科学省
学校における部活の位置づけは現場で大きな問題となっているのに国をはじめとする行政は何もしないでいました。
これには給与の4%を一律上乗せする教育調整額の問題があります。この教育調整額は昭和43年の教育公務員特例法に基づき運用され現在に至っています。しかし、かれこれ50年も前と現代とでは大きく労働環境も異なっていることは自明です。それをそのまま放置し続けたのは行政の怠慢以外のなにものでもありません。
このままだと、教員志望者も今後は減っていくと思われ、教育の質という点で非常に危機を感じます。
問題視されている今、なんとかしないともうチャンスはないと思います。
来るべきAI時代に教育の質を更に向上すべきで、それにはまず、教員の労働環境をしっかり見直すことからだと思います。